「第14回 タムロン鉄道風景コンテスト 私の好きな鉄道風景ベストショット」審査結果発表と入賞作品のご紹介

地域の活性化と鉄道文化の振興に貢献することを目的とした「第14回 タムロン鉄道風景コンテスト 私の好きな鉄道風景ベストショット」の入賞作品が決定しました。応募のべ人数1,947名、応募総作品数7,630点と、数多くのご応募をいただき、誠にありがとうございました。

鉄道写真家 広田 尚敬氏とフォトライター「鉄子」として人気の矢野 直美氏による厳正な審査が行われ、全87名の方が入賞されました。この記事では、入賞作品の一部をご紹介します。

また、ページの後半では審査員の広田 尚敬氏と矢野 直美氏の入賞作品写真展に寄せるビデオメッセージもございますので是非ご覧ください。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:一般の部


大賞
タイトル:新種で~す お名前:佐野 哲朗様
撮影地:静岡県 賀茂郡
白田川の鉄道に近い大迫力の鉄橋の歩道にて撮影。まさに昆虫のようでした。


準大賞
タイトル:希望の春 お名前:絹川 政憲様
撮影地:福岡県 田川郡
列車通学を開始した新入学の高校生です。


準大賞
タイトル:夏の夢 お名前:倉持 浩幸様
撮影地:東京都 港区
コロナ禍で開催されたオリンピック。聖火も近いのに遠く感じられました。


準大賞
タイトル:ある日の想い お名前:喜舎場 和広様
撮影地:愛知県 清須市
甘酸っぱい思い出


審査員特別賞
タイトル:時の流れ~私も今年退職です お名前:佐々木 康成様
撮影地:北海道 名寄市
小学6年生の頃、現役で走っていた96と撮影。そして30年後に公園に保存されていたので再会。さらに18年後私の退職の年に再会できました。

※純然たる単写真ではないが、同一被写体を長い年月かけて撮影することで完成させた単作品として審査員が高く評価したため、今回は特例として審査員特別賞に決定した。


審査員特別賞
タイトル:夕陽、落ちる お名前:阿部 一真様
撮影地:東京都 町田市
自宅のベランダのふちに都電の模型を置き、夕陽が落ちる瞬間を撮影してみました。


審査員特別賞
タイトル:最後の朝 お名前:小原 貢様
撮影地:北海道 室蘭市
この日を最後に蒸気機関車が本線から消えた。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:小・中・高校生の部


大賞
タイトル:俺、飛んでる! お名前:加納 優一様
撮影地:群馬県 安中市
EF59のデッキでタイタニックの有名シーンを真似ました。


準大賞
タイトル:空中鉄道 お名前:名取 利恭様
撮影地:東京都 港区
窓に反射したゆりかもめを新橋のビル群と絡めて撮りました。


準大賞
タイトル:マスクの下は笑顔です お名前:木寺 咲礼様
撮影地:埼玉県 さいたま市
大宮鉄道博物館パノラマデッキで撮影しました。じいじと弟はいつも笑顔です。


準大賞
タイトル:大地を走るE5系はやぶさ お名前:杉本 譲司様
北海道の大自然の絵を背景に、はやぶさを走らせてみました。


審査員特別賞
タイトル:青空の下、キミの笑顔 お名前:赤松 俊輔様
撮影地:千葉県 いすみ市
真夏のお昼過ぎ。屈託のない彼女の笑顔はとても素敵だった。


審査員特別賞
タイトル:青いレールと白い雪 お名前:橋本 篤弥様
プラレールの魅力を再発見しました!


審査員特別賞
タイトル:光 お名前:荒田 拓様
撮影地:東京都 文京区
夜景を撮影してきました。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:ユーモアフォト賞


ユーモアフォト賞
タイトル:鬼怒太(きぬた)コロナ禍に怒る お名前:月山 栄敏様
撮影地:栃木県 日光市
駅前に鎮座する鬼怒川温泉のキャラクター鬼怒太の角の上に、SL大樹の煙が昇るように移動しながらの撮影です。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:タムロン賞


タムロン賞
タイトル:溶け込む お名前:奥地 翼様
撮影地:埼玉県 飯能市
撮影中、足を川に入れてとても気持ち良かったです。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:車輌写真賞


車輌写真賞
タイトル:蕎麦の花咲く頃 お名前:齋藤 隆行様
撮影地:群馬県 伊勢崎市
両毛線駒形駅~伊勢崎駅にて。オリエントサルーンを牽くEF5861。蕎麦畑を行く列車が夕方の斜光線で輝きました。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト審査員総評

【一般の部 総評】写真家 広田 尚敬氏

このコロナ禍で、私自身もSNSで皆さんに県境をまたぐ撮影を自粛するよう呼び掛けたこともあり、例年の半分も応募がないのではないかと予測しました。しかし、ふたを開けたら例年に近い7,630点と、よくこれほどまでのたくさんのご応募いただいたものだと感謝しています。外出できないため、家の中で模型やプラレールを使って撮った作品や古い写真など、いつもと方針を切り替えた方も多数おいででした。臨機応変に、またフェアかつ熱心にこのコンテストに参加していただいた方々にお礼を申し上げます。心ならずも撮影、応募を取りやめた方には苦い思いをさせてしまいましたが、コロナが下火になり世に平穏が訪れた暁には、また皆さまと一緒に心から鉄道撮影を楽しみ、コンテストというイベントに燃えたいと願っています。

写真表現というものは、片方に〝対象〟への興味、もう一方に自分の〝眼差し〟というものがあり、そのせめぎあいで成立するものだと思います。鉄道の場合、対象物への比重が大きくなり過ぎると形式写真に行き着くわけですが、このコンテストでは〝対象〟と〝眼差し〟とが良いバランスでせめぎあっているのが特長です。多くの応募者に人気があり、バラエティーに富んだ楽しい入賞作品が集まるのはそのためだと、毎年感じています。

【小・中・高校生の部 総評】フォトライター(「鉄子」) 矢野 直美氏

今回も素敵な作品をたくさんご応募いただき、ありがとうございます。コロナ禍の影響で全体の応募枚数や人数は幾分減ってはいるものの、予想ほど落ち込んでいないのは嬉しい限りです。撮影が不自由な中でも、きっとさまざまに考えて、工夫をされたのでしょう。「こう撮りたい」という気持ちが伝わってくる魅力的な作品ばかりでした。今年は「タムロン×プラレール×鉄おも!お家で楽しむプラレールフォトコンテスト」からの自動エントリーもあり、室内でもさまざまな鉄道写真が楽しめるという発見があったように思えます。自宅での撮影テーマが広がりそうですね。

審査では、いつもながら多様性に満ちた個性的な作品がたくさんあっただけに、変な言い方ですが、最初は迷わず選んでいると思いながらも、最終的にはやはり迷ってしまいました(笑)。もちろんこれは〝楽しい迷い〟なので審査員としては幸せなことです。作品には皆さんの鉄道や写真、被写体への愛情が投影されていて、撮影者の感性や主張がしっかりと感じ取ることができました。

以前とは生活スタイルが変わってしまった今だからこそ、鉄道や写真など自分が好きなものに対する気持ち、家族や友人、彼氏彼女といった相手との関係性や一緒にすごす時間を大切にする強い思いが、痛いほど伝わってきた審査となりました。

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト全87名の入賞作品

第14回 タムロン鉄道風景コンテスト特設サイトにて全87名の入賞作品や選評をご覧になれます。

TAMRON公式Webサイト

「第14回 タムロン鉄道風景コンテスト 入賞作品写真展」開催のお知らせ

全入賞作品87点を一堂に展示する「入賞作品写真展」を2021年10月14日(木)~29日(金)の期間、そごう大宮店(埼玉県さいたま市)にて開催いたします。
※入賞作品写真展にお越しの際は、新型コロナウイルス感染症対策において、国や、各地方自治体の方針に準拠してください。

https://www.tamron.jp/special/contest/train2021/event.html

審査と入賞作品写真展に寄せる 広田 尚敬氏、矢野 直美氏ビデオメッセージ

広田 尚敬氏メッセージ

矢野 直美氏メッセージ

レイル・マガジン誌掲載のお知らせ

上位入賞作品については、レイル・マガジン誌2022年1月号(2021年11月20日発売予定)にて掲載予定です。

タムロン鉄道風景コンテスト過去の受賞作品

第13回鉄道風景コンテスト特別企画

第12回鉄道風景コンテスト特別企画

第11回鉄道風景コンテスト特別企画

TAMRON MAGの「鉄道」レンズインプレッション記事はこちら