第11回タムロン鉄道風景コンテスト審査結果発表と入賞作品のご紹介

地域の活性化と鉄道文化の振興に貢献することを目的とした「第11回タムロン鉄道風景コンテスト」の入賞者が決定しました。応募人数1,914名、応募総作品数7,460点と、数多くのご応募をいただき、誠にありがとうございました!

鉄道写真家 広田尚敬氏とフォトライター「鉄子」として人気の矢野直美氏による厳正な審査が行われ、全87名の方が入賞されました。入賞作品の一部をご紹介します!

第11回タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:一般の部


【大賞】タイトル:Smile お名前:和田 浩様
撮影地:ポルトガル リスボン市
建物の影からスポットライトがトラムに当たる。去り行くトラムのバックショットは笑顔に満ちていた。


【準大賞】タイトル:Ice Explosion お名前:佐藤 竜也様
撮影地:青森県 五所川原市
ファインダー越しに迫り来る氷雪に一瞬、怯みました。


【準大賞】タイトル:青空に浮かぶ駅名 お名前:峯浦 憲光様
撮影地:新潟県 柏崎市
青空の元、5つのワイングラスに分身して映る駅名板。気持ちいい光景でした。


【準大賞】タイトル:ベッドタウンの夜 お名前:荒木 貴啓様
撮影地:東京都 墨田区
とうきょうスカイツリー駅~曳舟駅。ソラカラ見る都会のベッドタウン、街の灯りの中を抜けて行く列車の光の帯が行ったり来たり、まるで模型の様にも見える綺麗な夜景でした。

【審査員特別賞】タイトル:待てません お名前:玉利 淳様
撮影地:三重県 員弁郡
小さい子にはローカル線なんて待てません。


【審査員特別賞】タイトル:切符売場 お名前:田中 義治様
撮影地:スリランカ
昔の日本の出札所のようで、懐かしさから1枚撮らせてもらった。


【審査員特別賞】タイトル:霧の鉄橋を渡る お名前:竹尾 康男様
撮影地:宮崎県 宮崎市
霧がかかると幻想的・ロマンチックになる。

第11回タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:小・中・高校生の部


【大賞】タイトル:なつのはなのいろ お名前:玉田 航也様
撮影地:大分県 豊後大野市
「おはなにピント」をあわせて列車を待ちました、との事です。(保護者様注釈)

【準大賞】タイトル:帰り道 お名前:野口 怜央様
撮影地:福岡県 小郡市
夫婦が帰っている所を撮影。

【準大賞】タイトル:満員御礼 お名前:星野 結羽様
撮影地:千葉県 いすみ市
ゴールデンウィークのいすみ鉄道は凄い人気で、車内はギューギュー詰めでした。


【準大賞】タイトル:白と黒 お名前:小田 良真様
撮影地:滋賀県 米原市
ホームの影で白と黒にはっきりわかれたN700系。

【審査員特別賞】タイトル:明治のホームにて お名前:露崎 理恵様
撮影地:神奈川県 横須賀市
横須賀駅のホームの鎌倉寄りは雰囲気がよく、電車があまり来ないので、友達と撮り合いました。


【審査員特別賞】タイトル:帰り路 お名前:西田 稜哉様
撮影地:岐阜県 各務原市
夕日に浮かぶ家族のシルエットを写しました。


【審査員特別賞】タイトル:疾走阪急電車 お名前:清家 未遊様
撮影地:大阪府 高槻市

第11回タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:ユーモアフォト賞


【ユーモアフォト賞】タイトル:落ちる お名前:橋本 禎寛様
撮影地:福岡県 福岡市
地下鉄車両基地内の壁に貼られた巨大なトンネルの写真。その前で子供をジャンプさせ、タイミングよくシャッターを切りました。

第11回タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:タムロン賞


【タムロン賞】タイトル:桜を求めて お名前:豊田 孝様
撮影地:岐阜県 本巣市
桜を見に樽見駅(淡墨桜)へ

第11回タムロン鉄道風景コンテスト受賞作品:車輌写真賞


【車輌写真賞】タイトル:荒野を抜けて お名前:木村 仁堪守様
撮影地:オーストラリア 南オーストラリア州
長距離旅客列車ザ・ガン号

第11回タムロン鉄道風景コンテスト審査員総評

【一般の部 総評】写真家 広田 尚敬氏

今回は両部門を合わせて7,460点という過去最高の応募数を記録したことで、こんな素晴らしいことはないと、夢のような気持ちでいっぱいです。今年もっとも大きく感じたことは、「こう撮りたい」という意思のはっきりした、自己主張のある写真が増えてきたということ。このコンテストのテーマである鉄道と風景の組み合わせにおいても、狙い方の上手な作品が増えました。

たとえば、主被写体を画面の真ん中にドーンと置くと力強い写真になりますが、主被写体を中央でなく左右どちらかに寄せると写真に深みや情緒性が出ます。入賞作品に例をあげると前者は「春雨の駅」(入選)、後者は「托鉢僧」(入選)で、いずれもその効果をうまく生かしています。また、列車と花の組み合わせもよくある狙い方ですが、単に入れるだけでは不十分で、そこに詩心がなければ見る人の心には届きません。このような視点に立って、今回の入選作品一点一点を、この作品はどこが良いのだろう、と自問しながら見ていくと、必ずご自分の写真の勉強に役立つはずです。

次回も鉄道写真ファンの皆さんからの、たくさんのご応募を願っています。

【小・中・高校生の部 総評】フォトライター(「鉄子」) 矢野 直美氏

この小・中・高校生の部でも過去最高のたくさんの素晴らしい作品を、ご応募いただきました。もちろん、単に数が増えたという嬉しさだけではなく、本当に回を重ねるごとに応募作品の内容が着実にグレードアップしていることにも、審査員として大きな喜びを感じています。

今回、大賞を受賞された玉田航也君(6歳)のような幼いお子さんの応募も増えていて頼もしい限りですし、また関東近郊だけでなく北海道から九州まで全国津々浦々からの応募が目立ってきていることも今回の大きな収穫でした。

内容的な面でいえば、一期一会の大切さをあらためて感じさせてくれたり、ひとつのシーンからいろいろな物語を想像させてくれたり、それぞれの場所の風土や季節を良く表しているものなど、とても個性的な作品が増えたことは嬉しいことでした。

撮影力や表現力といった技術的な面に優れ、そして作者自身の意思とこだわりを大切にした作品に胸を打たれました。次回もたくさんの作品に出合えることを楽しみにしています。

第11回タムロン鉄道風景コンテスト全87名の入賞作品

第11回タムロン鉄道風景コンテスト特設サイトにて全87名の入賞作品や選評をご覧になれます。


http://www.tamron.jp/special/contest/train2018/result.html

お知らせ

大賞、準大賞、審査員特別賞とユーモアフォト賞、タムロン賞、車両写真賞については、レイルマガジン誌2018年12月号にて掲載予定です。

そごう大宮店で、10月12日(金)~31日(水)まで、入賞者全員の作品を展示する「入賞作品写真展」を開催します。

タムロン鉄道風景コンテスト過去の受賞作品

第11回鉄道風景コンテスト連載企画

TAMRON MAGの「鉄道」レンズインプレッション記事はこちら