【#タムロンおうちフォト】フォトグラファー 鈴木 カナエ氏がタムロン17-35mm F2.8-4、35-150mm F2.8-4で撮る家族写真:ママ編

おうちで過ごす時間が増える中、今だからこそ楽しめるタムロンレンズを使った「おうちの中で楽しむ写真」にフォーカスを当て、室内で撮るコツや被写体の見つけ方、切り取り方、周辺機材を活かした撮影テクニックなど、4名の写真家による【#タムロンおうちフォト】の楽しみ方をご紹介します。
フォトグラファー 鈴木 カナエ氏がタムロン17-35mm F2.8-4 (Model A037)、35-150mm F2.8-4 (Model A043)で撮るおうち写真
はじめまして。3歳の男の子のママをしている鈴木カナエと申します。自宅でフォトスタジオを経営し、赤ちゃんやファミリーフォトの撮影をしています。写真を始めたのは息子が生まれる前からでしたが、出産を機に毎日のように写真を撮り続け、今では大切な宝物となっています。息子の写真を撮る時は、満開のお花や素敵なロケーションで撮るシーンと、おうちで過ごす日常を撮るシーンのふたつに分けて考えています。どちらの写真もママの大切な1枚になりますが、やはり「日常」写真は、時間が経てば経つほど味が出るもの。この時期はこんなおもちゃが好きでよく遊んでいたな、こんな洋服を着ていたなと写真を見返すと、懐かしい気持ちでいっぱいになります。子どもの成長はあっと言う間だからこそ、ママにしか撮れない子どもの「今」をたくさん残したいものです。
今回はタムロンレンズで撮るおうちフォトをテーマに、TAMRON 17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037)とTAMRON 35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD (Model A043)の2本のレンズを使って、おもちゃで夢中に遊ぶ姿や、家族と過ごすいつもの姿を撮りました。
17-35mm F2.8-4はとにかく万能。17mmという広角を利用し、その時どんな部屋でどんな暮らしを送っていたのかを鮮明に残すことができます。460gというペットボトル1本を切る軽さなので、持ち運びに便利なのも普段荷物の多いママにはありがたいです。35-150mm F2.8-4は望遠の強みを活かし、カメラを向けられるとつい構えてしまう息子の自然体を残すことができます。こちらは、望遠ならではのボケ感を活かした人物撮影が得意。主にロケーション撮影での利用がメインですが、35mmの焦点距離から始まることで場所を選ばず使える主役級のレンズです。
今回はこの2本のズームレンズを使っていきますが、お手持ちのレンズでも簡単に撮れる、ママ目線での撮影のポイントを紹介していきます。おうちで過ごす時間のある今だからこそ、おうちフォトを楽しみましょう!
一枚目の写真( 焦点距離:64mm 絞り:F/3.5 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:500
使用レンズ:35-150mm F2.8-4)
お気に入りのぬいぐるみに話しかけているところです。ママがカメラを向けると、変な顔をしてぎこちない表情になる息子。それも可愛いのですが、息子に気付かれないように、離れた位置からズームで撮りました。息子とぬいぐるみが引き立つように、日の丸構図で撮影。この構図は撮影の基本ですが、シンプルがゆえに撮影者の思いが伝わりやすくおすすめです。
主役の一瞬をとらえるポートレートレンズ
自然体な表情や姿を撮るため、撮影していることが本人に気付かれないように少し遠くから35-150mm F2.8-4で撮影しました。大好きな鉄道図鑑を読む息子の姿、遊ぶのに夢中な表情、どんな表情も瞬間も1本のレンズで切り取れるのはとても重宝します。どの焦点距離でも繊細でハッとさせられる描写でドラマチックに切り取れる、柔らかいボケ感と子どもの愛らしさがマッチします。ポートレート撮影をテーマに掲げるこのレンズだからこそ撮れる瞬間。解像力やボケ感が物足りなかった今までのズームレンズの印象を払拭してくれる頼もしいレンズです。
おうちフォトを撮る時は、朝・昼・晩で光の強さが変わってくることを念頭に置いて撮影しています。部屋や窓の位置によって入ってくる光は変わってくるので普段からたくさんシャッターを切り、どんな光が入り、どんな写真になるのかを気にしながら撮ると良いでしょう。部屋の照明をつけると写真の色に影響が出る場合があるため、日中は窓から入る自然光のみで撮影しています。
焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:250
使用レンズ:35-150mm F2.8-4
広角域を使うことで息子の小ささが際立った1枚。もっとお兄さんになった時はソファが狭く見えるのかな。そんなことを思いながら撮りました。ただそこに座っている姿を撮る。それだけでもママには大切な1枚になります。
焦点距離:67mm 絞り:F/3.5 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:250
使用レンズ:35-150mm F2.8-4
積み木を高く積む競争をするふたり。子どもが動き回って撮れない時は「よーいドン!」で競争をすると夢中で遊んでくれます。離れた位置から少し望遠で撮影することで、真剣な表情を収めることができました。
焦点距離:118mm 絞り:F/4 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:1250
使用レンズ:35-150mm F2.8-4
大好きな電車で遊ぶ息子。おもちゃで散らかる部屋を撮るのは抵抗があるかもしれませんが、飾らない日常こそ残したいものです。
広角レンズで写すダイナミックな瞬間
17-35mm F2.8-4は屋内外を問わず使用しています。寄りも引きも楽しめ、描写にも優れ、軽くて持ち運びが便利。17-35mmという画角は旅行にもおすすめです!今回はおうちでの撮影なので、広角レンズの特徴であるピントの合う範囲の広さを活かして撮影しました。F値を少し上げシャッタースピードに気をつけていれば、子どもが動いていても全体にピントを合わせることができます。また、開放F2.8にして被写体にグッと寄れば、広角レンズでもボケのある写真を撮ることができます。28cmまで寄ることができるので、テーブルフォトにも活躍します。
17mmと広角なので、狭い部屋でも瞬時にカメラを構え全体を撮影することができます。画角を気にして撮りたいシーンを逃すことはありません。これがズームレンズの利点ですね。
私は、息子がその日どんな遊びをしていたかを記録する際にも、このレンズを使用します。大好きな電車のおもちゃを床に大きく広げて遊んでも、広角レンズがあれば全体をしっかり残すことができます。
焦点距離:18mm 絞り:F/4.5 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:1250
使用レンズ:17-35mm F/2.8-4
1枚目の写真はお昼ご飯のシーン。私は反対側の席に座ってサッと撮りましたが、部屋の様子や二人の表情もしっかり写っています。F4.5と少し絞っても背景が柔らかくぼけていくのがポイントです。
焦点距離:17mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:1600
使用レンズ:17-35mm F/2.8-4
焦点距離:17mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:1250
使用レンズ:17-35mm F/2.8-4
2枚目、3枚目は動いている被写体にもしっかりピントが合い躍動感が出ました。床にしゃがんであおり気味で撮り、迫力を出しています。あおりは広角撮影の重要なポイントのひとつです。
ママの目線で使い分ける焦点距離
17-35mm F2.8-4と35-150mm F2.8-4を使い分けると、その違いが楽しめます。同じシーンなのに、レンズが違うだけで撮れる写真が全く違います。この2本を使うことで17㎜から150㎜までをカバーすることができ、日常の大切な瞬間を簡単に撮ることができます。2本セットで使うことでより撮影に深みが出る、ベストな組み合わせです。すぐに撮影できるように、カメラはすぐ手に取れるところに置いておくのがおすすめです。
焦点距離:17mm 絞り:F/4 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400
使用レンズ:17-35mm F/2.8-4
電車をすべて写して迫力のある1枚に。私は床に寝そべって撮影しています。上からの撮影か、下から見上げての撮影かで撮れる絵が大きく変わるので、その違いを楽しむのも広角レンズのポイントです。
焦点距離:80mm 絞り:F/3.5 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400
使用レンズ:35-150mm F/2.8-4
手前におもちゃを配置し前ボケを作ることで、より一層息子の存在が際立ちます。おうちでの撮影でも、被写体の前にボケの要素を配置することで、被写体が前後のボケに挟まれることになり写真に深みが出ます。1枚目、2枚目の写真はともに同じシーンですが、レンズの差だけでこんなにも違う印象に。また、これは夕方に撮影したのですが、夕方の光は陰影がつきやすくドラマチックな雰囲気になります。時間帯で撮り比べて自分の好きな光を見つけるのも面白いです。
焦点距離:17mm 絞り:F/4 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:3200
使用レンズ:17-35mm F/2.8-4
カメラをテーブルに置いて集合写真を撮りました。標準域のズームレンズではやや狭く、屋内で家族全員の写真が撮れないという悩みがあります。今回、広角レンズで撮りたいと真っ先に浮かんだのは家族の集合写真でした。ママが写っている写真って少ないですよね。シャッターが切れるまでの10秒間、みんなでどんなポーズをするかキャーキャー盛り上がるのも楽しい瞬間です。
まとめ
17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037)は、おうち撮影に様々なバリエーションをもたらしてくれる1本です。引きも寄りも楽しめ、描写は単焦点レンズ並みです。一眼レフの撮影ではボケ感のある写真をつい求めてしまうのですが、子どもがどんな家でどんな生活を送っていたか、その日何をして遊んでいたか、鮮明にかつ高画質で残すことができます。1本で良い写真が撮りたい!というファミリーにおすすめのレンズで、我が家のおうち撮影では欠かせないレンズとなっています。
35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD (Model A043)は35mmから150mmという、室内撮影で撮りたい焦点距離をカバーしてくれるのと同時に、立体感のある描写ととろけるボケを存分に味わえるレンズです。子どもの何気ない表情や仕草を瞬時に切り取るのにとても重宝します。AFスピードも速く、手ブレしやすい望遠域も強力な手ブレ補正がカバーしてくれるため、少し暗めなおうち撮影でもブレを気にすることなく撮影できます。
この2本があれば、家族の、そして子どもの日常を印象的に残すことができる、そう考えています。ぜひこの機会におうちフォトを満喫してください!
タムロンでは、公式ブログTAMRONMAGの他、公式SNS(Twitter,Instagram,Facebook,Youtube)等で最新レンズ情報や、たくさんの写真を投稿しています。
是非この機会に、皆さんが撮影したおうちフォトを【#タムロンおうちフォト】のタグを付けて、SNSで発信してみてはいかがでしょうか。
記事や写真を通じておうちで過ごす時間が少しでも豊かになれば幸いです。
TAMRON 公式SNS
写真家プロフィール

鈴木 カナエ Kanae Suzuki
フォトグラファー。自宅にてフォトスタジオを経営し、家族写真の依頼・撮影を行っている。夫の影響でカメラを始め、毎日のように息子の成長記録を撮影している。
【写真家サイト】
記事で紹介された製品はこちら
#タムロンおうちフォト 記事一覧
【#タムロンおうちフォト】写真家 鈴木 啓太/urban氏がタムロン SP 35mm F1.4 (Model F045)で撮る家族写真:パパ編
写真家 鈴木啓太/urban氏によるTAMRON SP 35mm F/1.4 Di USDを使い、”おうちフォト”としてパパ目線で撮る家族フォトの楽しみ方のご紹介です。おうちの中だからこそ気になる構図や光の選び方など、日常をドラマチックに撮るポイントをかわいい写真とともに、ご覧ください。
【#タムロンおうちフォト】写真家 大村 祐里子氏がタムロンSP 90mm F2.8 (Model F017)で撮るおうち写真:お料理編
写真家 大村祐里子氏によるTAMRON SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD を使ったお料理撮影の楽しみ方のご紹介です。いつもの料理をより一層美味しく見せるための「光」と「影」のテクニックなど、是非ご覧ください。
【#タムロンおうちフォト】写真家 並木 隆氏がタムロン35mm F2.8 (Model F053)で撮るおうち写真:マクロ編
写真家 並木隆氏によるTAMRON 35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F053)を使った室内撮影の楽しみ方のご紹介です。身近な被写体を作品にするための、光とボケのコントロール方法など是非ご覧ください。