水陸両用写真家 むらいさち氏がタムロン SP 45mm F1.8 Di VC USD と巡るすっぴんフォト旅、春の京都花めぐり

みなさんこんにちは!水中から夜空のオーロラまで地球上の「しあわせの瞬間」を撮影している水陸両用写真家むらいさちです!
今回はTAMRON SP 45mm F/1.8 Di VC USD1本を持って、春の京都を旅してきました。まず、皆さんも気になっているであろう、「すっぴんフォト旅」というワードですが、これは現像・加工を一切していない、撮って出しのJpegの写真をそのまま掲載しています。単純にその方がレンズの性能をストレートに皆さまにお届けできると思ったからです。というか、実はパソコンが苦手のアナログ人間でして・・・基本いつも撮影の時点で作品の状態まで仕上げてしまうのが僕のスタイルなので、ナチュラルすっぴん、というわけです(笑)。勝手にシリーズ化して、日本や世界をすっぴん旅するつもりですので、どうぞよろしくお願いします。
一枚目の写真( 焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100
植物園の温室で出会ったベゴニア。室内なので暗いのですが、こんな時には手ブレ補正機能がなんとも心強い。そして開放からのボケの美しさに感動です!
SP 45mmを選んだ理由
今回、旅をするにあたって、いくつかポイントがありました。
- 晴れたら桜と空を一緒に撮りたい。
- お花のアップも撮りたい。
- ボケを利用した、ふわっとした可愛いらしい写真を撮りたい。
- お花だけでなく、旅の様子も撮りたい。
この、レンズ一本では欲張り過ぎるだろうという希望を満たしてくれるのが、SP45mmでした。このレンズは本当に万能で優秀なレンズです。まずは、最短撮影距離が0.29mということで、単焦点ながらマクロ的な撮影も可能です。この画角では珍しい手ブレ補正機能を搭載、簡昜防滴構造なので旅の途中の急な雨の時にも安心して対応できます。そして、これだけ近接撮影ができながら、開放F値1.8!そんな理由でこのレンズを選びました。
タムロンレンズのボケの美しさは皆さんご存知かと思います。今回の作品もほとんどがF1.8で撮影しています。
さて、このレンズ一本でどれだけ作品を撮れるのでしょうか。
では、春の京都の美しい世界を一緒に旅しましょう。
焦点距離:45mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/3200秒 ISO感度:200
45mmなので広角的な撮影も可能で、空を入れつつ桜も撮影できました。
桜の園で、視線をめぐらせて春を満喫
今年は例年より暖かく、桜の開花もだいぶ早かったですね。関東に住んでいる僕は、開花情報に毎日やきもき…。とにかく桜が残っていることを願って京都に向かいました。開園と同時に園内へ入ると、ピークは過ぎてはいましたが、なんとか美しい桜は残っておりほっとしました。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100
広角からマクロへ視線をシフト。逆光でキラキラ輝く桜をアップで撮影。小さなお花なのに、ここまでアップで撮影できるとは…。そして開放のボケがとても自然で美しいのです。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:100
咲いている桜もきれいですが、下に散っている花びらもとても美しいのです。立ったり、しゃがんだり忙しいですが、レンズが軽量なので身体もだいぶ楽で、いつもより長く撮影に集中できます。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100
一応男子ではあるのですが、意外と乙女な部分もありまして…。こんなかわいい写真も好きです。上を見ても下を見ても美しく、シャッターが止まりません。お花だけでは寂しいので、自分の靴を入れて撮影。自分の面影を写真に入れるのも、フォト旅ではかかせませんね。
焦点距離:45mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:100
花より団子…。かわいい三色団子が売られていたので、青い空と桜と共に撮影。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100
春の京都はまるで天国のように美しく…。窓のガラスに反射する世界でさえもこのとおり。とにかく取り回しが良いレンズなので、軽快にさくさくと撮影は進みます。色のバランスを微妙に調整しつつ、何枚も撮影して作品に仕上げていきます。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100
足元に咲くヤマブキと、下に敷き詰められた桜の花びらのコラボが美しく…。45mmながら開放F/1.8なので、この通り美しいボケが描けて自分でも思わず声を上げてしまったほどの美しさ。もちろんこれも撮って出しの、すっぴんフォトです。
美しいボケを利用して、春の京都を作品に
お昼を過ぎてお腹が空いてきたので街中に移動。美味しいパンケーキを食べたり、植物園に立ち寄ったりと、まだまだ旅は続きます。春の京都は彩りに溢れ、どこを撮っても絵になりますね。気持ちの良い一日に写欲はまだまだ止まりません!
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:160
桜の神社で有名な平野神社へ。桜は残念ながら終わっていましたが、絵馬が桜でかわいいです。このとろけるようなボケにメロメロの僕でした。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:1000
桜パンケーキ♪ 来る前から狙っていました(笑)。ビジュアル的にも美しく、味わっても美味しく大満足。食べ物は味より見た目(写真映え)で選んでしまいます。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:100
午後は植物園に立ち寄り、こちらでも春をたくさん感じてきました。大きな花畑が無く接写がメインになりましたが、このレンズならボケを生かした接写もできてしまうので、本当に便利で他のレンズの必要性は感じませんでした。この頃にはこのレンズの虜になっていました。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:100
小さくてかわいらしい花に滴が付いていました。後ろの花がきれいにボケて華やかさをプラスしていますね。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/3200秒 ISO感度:100
黄色いかわいいお花があったので、芝桜のピンクを背景にして、より乙女チックに撮影。開放F値で撮影しているので、きれいにボケて色だけが残り、主役を邪魔せずシンプルな背景が作れました。まだまだ撮影した作品はたくさんあるのですが、植物園を後に次はスイーツです。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:1600
たくさん撮影したらお腹が減ってきたので、おやつタイムです! 美味しい抹茶パンケーキが食べられるということで、カフェに行きました。45mmだとちょうど座った状態でお皿が撮影できるので便利な画角です。しかも寄ってボカせるのでパンケーキもこんなに美味しそうに撮影できました。実際ふわっふわのパンケーキでとても美味しく幸せでした!(仕事です仕事)。
焦点距離:45mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400
締めは、かわいいカフェラテに出会えるお店があるということで、とあるカフェへ。そして出てきたカフェラテを見てびっくり! 3Dラテアート! かわいい猫(?)ちゃんがこちらを見ていました(笑)。茶色のテーブルだったのでハンカチを引いて背景をかわいくして撮影してみました。ぐっと寄って接写で撮影。かわいさ伝わりましたか?
TAMRON SP 45mm F/1.8 Di VC USDを使用してみて
以上一日ではありましたが、春の京都を満喫して帰りの電車に乗り東京へ戻りました。正直、レンズ一本での旅は不安でもありました。僕が旅に出るときは、大体5~6本の交換レンズを持っていきます。いろいろなシチュエーションを考えるとどうしても多くなってしまうのですが、その分重量が増えるので、機動力が落ちてしまうというのが難点でした。
そんないつもの旅とは違い、今回はレンズ一本の旅。とにかく身体が楽!思わずスキップを踏んでしまいそうなほどの解放感(ちょっと踏んでたかも…)。しかしむらいさち、重量が軽いくらいではスキップは踏みません(笑)。このSP 45mmは、僕の期待に応えてくれるレンズだったということが大きく、広い絵から、ぐっと寄ったマクロ撮影もできる、本気で作品作りができるレンズでした。お世辞抜きにこのレンズが一本あれば旅が十分できます。それに加え軽量コンパクト、簡易防滴などの機能も搭載され、まさに旅に向いているレンズなのです。そしてタムロンならではの美しいボケ、これは病みつきになってしまいます。
使ってみると、僕が言ったことがきっとしっくりくるはずです。ぜひ一度試してみてください。そして、旅で素敵な思い出と作品をたくさん残してみてくださいね。
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写真家 むらい さちのマクロレンズSP90mmで撮る、ファンタジックなマクロの世界
写真家のむらい さちさんが近所の公園や沖縄でマクロ撮影をしています。使用したレンズはSP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)。ふんわりハイキーな作風で、人間の目では見えない世界のファンタジックな作品をご覧いただけます。
写真家プロフィール

むらいさち Sachi Murai
20歳の頃より沖縄の小さな島に移り住みダイビングガイドとして過ごす。その後広告写真家の助手、ダイビング出版社のカメラマンを経て独立。現在は、水中から夜空のオーロラまで、地球上のあらゆる場所で自身のテーマである「幸せの瞬間」を求め、独自の感性で撮影を続けている。広告や雑誌を中心に、トークショーやセミナー、メディアへの出演など活動は多岐に渡る。
著書に、写真集「ALOHEART」「LinoLino」(LifeDesignBooks)、「きせきのしま」(小学館)、「FantaSea」(BUNKADO)。写真絵本「よるのこどものあかるいゆめ」詩:谷川俊太郎(マイクロマガジン)、教本「光と色の写真の教科書」(技術評論社)。「カメラ好き*1&2」(マイナビブックス)。2018年に新刊、写真集「しあわせのとき」(LibroArte)を発売。
【写真家サイト】
- Official HP:http://muraisachi.com
- Instagram:https://www.instagram.com/muraisachi/
- Facebook:https://www.facebook.com/SachiMuraiPhotoWorks/
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45mmという焦点距離、そして極めてシャープな描写を持つ個性的な標準レンズが誕生。フルサイズ対応の大口径標準単焦点レンズとしては初の手ブレ補正機構を搭載。開放F/1.8からクリアで切れの良い描写を実現。