夜景写真家 岩崎 拓哉氏がタムロンSP 35mm F/1.4 (Model F045)で神戸の夜景を撮影

夜景写真家の岩崎 拓哉です。夜景撮影は、SP 17-35mm F/2.8-4(Model A037)やSP 24-70mm F/2.8 G2(Model A032)のような広角・標準ズームレンズを活用することが多いのですが、単焦点レンズで撮る夜景写真は、ボケが綺麗なだけでなく、画質面においても明らかな優位性が見られます。今回はタムロンレンズの中でも、最上級の描写力を持つことで知られる最新の単焦点レンズ、TAMRON SP 35mm F/1.4 Di USD (Model F045)にて、日本三大夜景で知られる神戸の夜景を撮影しました。

撮影は空気が澄んでいて視界がクリアなタイミングを狙い、摩耶山・六甲山系の1000万ドル夜景から始まり、建物や橋のライトアップが美しいベイエリアまで幅広いシチュエーションで行い、単焦点レンズならではの高画質やボケの美しさはもちろん、ズーム操作に頼らない構図や表現を楽しむことができました。

一枚目の写真( 焦点距離:35mm 絞り:F/11 シャッタースピード:20秒 ISO感度:400)

光の絨毯を隅々まで繊細に写す

夜景ジャンルの王道とも言えるパノラマ夜景は、山や高台から数キロ離れた街明かりを長時間露光で撮影します。気象条件だけでなく、撮影機材の性能にも大きく左右されるシーンのため、描写力の優れた高性能なレンズが欠かせません。SP 35mm F/1.4は焦点距離が肉眼で見える景色に近く、画面全体にバランス良く光の絨毯が写ります。作例はピントを街明かり全体に合わせるため、絞って撮影していますが、画面の隅々まで街明かりが繊細に描写され、パソコンの液晶モニターで見るとその繊細さに驚きを隠せません。

また、撮影場所によっては、近くに強い光源があるとゴーストに悩まされ、これまでのズームレンズでの撮影は、無理に構図や焦点距離を変えることがありましたが、SP 35mm F/1.4は次世代レベルのコーディングが施されており、ゴーストが全く目立たなかったのも印象的です。

焦点距離:35mm 絞り:F/11 シャッタースピード:15秒 ISO感度:400

焦点距離:35mm 絞り:F/10 シャッタースピード:25秒 ISO感度:200

焦点距離:35mm 絞り:F/10 シャッタースピード:15秒 ISO感度:400

焦点距離:35mm 絞り:F/8 シャッタースピード:10秒 ISO感度:400

焦点距離:35mm 絞り:F/11 シャッタースピード:13秒 ISO感度:200

開放F/1.4はボケの美しさはもちろん、ライブビューでの夜間撮影に威力を発揮

単焦点レンズの一番の醍醐味は、やはりボケの美しさです。大口径F/1.4によるボケは、夜景やイルミネーションの撮影にも絶大な力を発揮します。作例はビーナスブリッジに設置された「愛の鍵モニュメント」で、恋人達の想いやメッセージが記された南京錠にピントを合わせ、遠くに見える神戸の街明かりが、円形絞りにより綺麗にボケています。なお、開放から2段まで絞っても円形絞りに対応するので、絞り値を変えながらボケの大きさを好みに調整するのも良いでしょう。

また、F値が明るいおかげで、ライブビューの表示も見やすく、暗い撮影シーンでモニターの表示と撮影画像の露出のギャップに悩まされることも少ないです。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.4 シャッタースピード:2秒 ISO感度:200

続いて、ベイエリアでの撮影では、水面に反射する光を綺麗に見せるためにも、長時間露光で絞って撮影し、手前の橋から遠くに見える建物の明かりまで、きめ細かく描写されています。

焦点距離:35mm 絞り:F/11 シャッタースピード:20秒 ISO感度:100

焦点距離:35mm 絞り:F/11 シャッタースピード:30秒 ISO感度:100

焦点距離:35mm 絞り:F/11 シャッタースピード:20秒 ISO感度:200

焦点距離:35mm 絞り:F/8 シャッタースピード:30秒 ISO感度:200

TAMRON SP 35mm F/1.4 Di USDを使用してみて

ズームレンズと合わせて持ち歩きたい最高画質のレンズ

SP 35mm F/1.4は高画質とボケの美しさはもちろんですが、大口径でありながら、フィルター径は72mmで長さも約10cmと短いため、一般的な大口径のズームレンズに比べてもコンパクトで、実際に手に取ってみると重さも気になりません。

また、夜景撮影の現場で悩まされるゴーストも全くと言って良いほど目立たず、明るいF値のおかげでライブビューでの露出合わせもスムーズにでき、高速かつ高精度なAFのおかげで、夜景撮影との相性も抜群です。

さらに、防汚コートのおかげで、ホコリなども拭き取りやすく、汚れに気付きづらい夜間の撮影にも嬉しいポイントの1つです。

そのため、SP 35mm F/1.4は、普段はズームレンズで夜景撮影をされている方にこそ、強くおすすめできる究極の1本と言えます。

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写真家プロフィール

岩崎 拓哉 Takuya Iwasaki

1980年大阪府生まれ。神奈川県川崎市在住。法政大学経済学部卒。
日本三大夜景の神戸・摩耶山、長崎・稲佐山の夜景に魅了され、2003年より夜景写真家として活動。これまでに国内外2,000ヶ所以上で撮影。
現在は自治体・旅行会社が主催する夜景撮影ツアーの講師、メディア出演などに力を入れている。

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タムロン SP 35mm F/1.4 Di USD(Model F045)

込めたのは美しさへの信念。息を呑むキレ味と、やわらかなボケ味。画質へのこだわりがここに結実。意志を撮る。覚悟を写す。