【.Frame】snap06渡邉 真弓×TAMRONスナップ『営みの中に。』with TAMRON SP 35mm F1.8 Di VC USD (Model F012)

7月下旬から8月上旬にかけてのうだるような暑さはいつの間にか影を潜め、気づいたら涼やかな風が吹き始めている札幌。夏の気配の中にすこしずつ、そうほんのすこしずつ次の季節の気配が漂ってきています。

前回の塩川さんの台湾での写真はまだ夏。時をそれぞれに過ごす人と賑やかな街の様子が、北海道では失われつつあるあの湿度と陽ざしを思い出させてくれました。

そんな私は、というと、雲の多い日にレンズを1本だけ持って、小樽へ出かけました。

一枚目の写真( 焦点距離:35mm 絞り:F/10 SS:1/125秒 ISO感度:200)

焦点距離:35mm 絞り:F/5.6 SS:1/800秒 ISO感度:250

今回の相棒はTAMRON SP 35mm F/1.8 Di VC USD(Model F012)。

35mmはスナップ撮影が楽しいレンズ。

小樽をカメラ片手にブラブラと歩きながら撮りたくてこのレンズをセレクト。

観光地としても有名な小樽。賑やかな土産物屋の掛け声や北海道らしい食べ物の良いにおい。

でも、路地に一歩足を踏み入れると、そこには人々の営みが見えてくる。

焦点距離:35mm 絞り:F/5.6 SS:1/320秒 ISO感度:250

一目見て、「ああ、北海道らしい風景だな」と思った。

花に覆われつつあるのは灯油タンク。冬の暖房用。奥には雪かきで活躍する赤いママさんダンプ。右のスコップはもしかしたら氷割りで使うのかもしれない。

どれも北海道では生活に欠かせないもの。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.8 SS:1/6400秒 ISO感度:250

道路脇にゴミステーション。でも、なんだかオシャレな雰囲気。

文字の書き方、それだけなのに、そこを大切にするところから、なんとなく丁寧な日々が見えてくるから不思議。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.8 SS:1/4000秒 ISO感度:250

港に出た。茶色のカモメと出会う。

茶色なのは幼鳥だから。

驚かさないようにそっと撮る。

35mmという焦点距離は被写体とその周りの風景も切り撮ってくれる。

この広さをどう活かすか。これは広角レンズの愉しみのひとつ。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.8 SS:1/1250秒 ISO感度:250

雰囲気のあるカフェと出会う。緑とベリー越しの木の看板が可愛くてF/1.8で撮る。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.8 SS:1/640秒 ISO感度:250

F/1.8のボケ感がベリーの存在感を生む。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.8 SS:1/1250秒 ISO感度:200

最短撮影距離が0.2mというのもお気に入り。

気になる被写体にグッと寄ってもピントが合うし、しかもF/1.8のボケ感と広角35mmの焦点距離が豊かな余韻を作りだす。

焦点距離:35mm 絞り:F/1.8 SS:1/800秒 ISO感度:200

昼間は静かなこの道も、人々の営みが確かにある。そんな気配を撮るのも写真の愉しみのひとつ。

写真と向き合うということ

写真は、いま目の前にある光景はもちろん、そのときの気持ちや前後の時間も一緒に写しこむ。

写真を撮るという行為は、自分自身との対話。

ファインダーを覗くとき、日々のいろんな騒音は消えて、「眼前の被写体とわたし」だけになる。

自分自身と向き合う時間だからこそ、そのときにフィットするレンズを選びたい。

TAMRON SP 45mm F/1.8 (Model F013)
TAMRON SP 90mm F/2.8 (Model F017)
TAMRON SP 35mm F/1.8 Di VC USD(Model F012)

お気に入りのレンズと、これからも写真を撮り続けていこう。

写真家プロフィール

渡邉 真弓 Mayumi Watanabe

札幌在住。アトリエ兼事務所“allo?”をspace1-15に構える。日常をモチーフに「時の有限性」「薄れゆく記憶」について考察する作品を制作。「写真と一緒にくらしを楽しむ」をキーワードに、写真教室、写真にまつわる執筆・企画提案、撮影など。北海道カメラ女子の会代表、フォトフェスCuiCui 事務局代表。地方自治体と地域振興プロジェクトも展開中。

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