
旅の思い出を彩る。タムロン 28-200mm F2.8-5.6 (Model A071) と行く、鎌倉・江ノ島電車旅
こんにちは。フリーランスフォトグラファーの小川遼と申します。東京を拠点に活動し、主に人物や旅・ライフスタイルの撮影を得意としています。
”flatt”連載の第二弾として、今回僕は「タムロンレンズと行く電車旅」をテーマに、TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)を手に、鎌倉・江ノ島を訪ねました。
僕にとって旅とは、目の前の景色に没入できる、まだ知らない世界を知ることで懐がぐっと広くなる、生きる上で欠かせないもの。
この連載”flatt”のコンセプトである「ライフスタイルとしての写真とタムロンレンズ」というフレーズから、僕の思い描くライフスタイルには旅の存在が必要不可欠だと感じたのです。
焦点距離:49mm 絞り:F/5.6 SS:1/1250秒 ISO感度:100
今回は”江ノ電”の愛称で知られる江ノ島電鉄に乗って、鎌倉〜江ノ島エリアの歴史・海・グルメなどの魅力が溢れるスポットを巡ってきました。
急行や快速電車で目的地まで一直線……もいいですが、各駅停車の電車を乗り降りしながら、そこで得られる経験や思い出を徐々に積み重ねて旅の思い出を作る感覚が僕は好きです。江ノ島電鉄での電車旅なら、ゆっくりと旅を作り上げて最高の時間を過ごせるような気がしました。
焦点距離:200mm 絞り:F/5.6 SS:1/800秒 ISO感度:100
今回の撮影で使用した 28-200mm F2.8-5.6は高倍率ズームでありながらF2.8スタートという明るさ、そしてコンパクトな設計が特徴のレンズです。旅のさまざまな場面を堪能しながら切り取るにはもってこいの性能と身軽さが備わっています。
焦点距離:28mm 絞り:F/2.8 SS:1/1600秒 ISO感度:125
電車旅は鎌倉からスタートし、まずは報国寺というお寺へ向かいました。駅からタクシーで行けばすぐに到着するのですが、鎌倉の魅力を地元目線でより深く感じたくてあえて徒歩30分のコースを選びました。
焦点距離:136mm 絞り:F/7.1 SS:1/250秒 ISO感度:160
焦点距離:86mm 絞り:F/4.5 SS:1/640秒 ISO感度:100
道中あまり知られてないようなスポットや、ふと「いいな」と感じる瞬間が多く、寄り道ばかりしていたら目的地に到着するまで結局1時間近くかかっていました。ですが、これも旅の醍醐味です。
焦点距離:200mm 絞り:F/5.6 SS:1/500秒 ISO感度:320
報国寺に着くと紫陽花の群衆が目の前に。「一面に広がる紫陽花をフレームに収めたい!」「雨上がりの瑞々しさを感じる紫陽花をフォーカスしたい!」と気分が一気に高鳴ります。
焦点距離:28mm 絞り:F/ 2.8 SS:1/400秒 ISO感度:100
紫陽花の淡いブルーを感じたそのままに写し取ってくれる、やさしい描写がとても気に入りました。
広角で撮るときにも、思い切ってF2.8開放にして背景を少しぼかすことで趣のある写真になります。
焦点距離:97mm 絞り:F/4.5 SS:1/200秒 ISO感度:100
焦点距離:28mm 絞り:F/4.5 SS:1/200秒 ISO感度:200
目の前に広がる景色やクロースアップまで、28-200mmという幅広い焦点距離だからこそ、旅先で出会うさまざまなもの、表現したいことがすべて叶えられます。そして、単焦点レンズとは違った、この“自由度“ゆえに僕の写欲もそそられます。
焦点距離:55mm 絞り:F/4.0 SS:1/200秒 ISO感度:800
また、旅する上で楽しみ尽くしたいのがグルメです。今回はずっと食べたかった鎌倉・小町通りにある「OXYMORON komachi(オクシモロン コマチ)」さんのキーマカレーをいただきました。
焦点距離:53mm 絞り:F/4.0 SS:1/200秒 ISO感度:800
ずっと食べたかったカレーを目の前にして、あまりの感動でさまざまな角度からシャッターを切る僕。ぐっと近寄れるだけでなく高倍率ズームなのに軽量なため、片手でカメラを持ってもブレずに食レポ番組のような切り取り方もひとりでできます。
コップやカトラリーなど、背景にはいろいろなものがありますが、光の入り込む窓辺の撮影でも癖がなく滑らかな描写になっているのも嬉しいです。自分の手で切り取った写真を見返すことで、いつでもその瞬間の記憶が鮮明に思い出されます。
焦点距離:28mm 絞り:F/4.0 SS:1/1600秒 ISO感度:1000
焦点距離:172mm 絞り:F/5.6 SS:1/80秒 ISO感度:100
焦点距離:28mm 絞り:F/2.8 SS:1/1600秒 ISO感度:80
食後は再び江ノ電に乗り、海が見える窓際から外の景色を楽しみつつ、途中駅で下車しながら周辺を散策しました。
焦点距離:200mm 絞り:F/5.6 SS:/800秒 ISO感度:125
同じ沿線内でも場所ごとに違った魅力が広がっています。歩きながら目に止まった景観を切り取ったり、炎天下の中で偶然見つけたアイスキャンディー屋さんに立ち寄ったり、出会ったもの全てを思い出に残すようにシャッターを切り続けました。
焦点距離:70mm 絞り:F/4.0 SS:/1250秒 ISO感度:125
焦点距離:28mm 絞り:F/2.8 SS:1/4000秒 ISO感度:100
最終目的地の江ノ島駅に到着し、多くの観光客の波に押されながら改札を出ると、目の前には海の街だと言わんばかりの景観が広がりました。真っ黒に焼けたサーファーたちを横目に、潮の風を肌身に感じながらぶらぶらと歩きます。
焦点距離:200mm 絞り:F/5.6 SS:1/800秒 ISO感度:100
島内を散策していると、遠くに見える船や江ノ島の町並みを一望できる場所を見つけたり、「あれも撮りたいな」「これも撮りたいな」と感じる出会いがたくさんありました。
それらすべてを1本のレンズで寄ったり引いたりしながら、あとは感情が赴くままシャッターを切る。レンズを付けたり外したりといった手間がない分、自分の直感が働いた瞬間には景色を捉えられます。
焦点距離:28mm 絞り:F/2.8 SS:1/320秒 ISO感度:250
道中では江ノ島名物の猫と遭遇し、なんとしてもかわいい瞬間を収めようと恐る恐る近寄りました。
いつもなら「この表情を逃したくない!」とレンズを急いで取り替えるところですが、今回は28-200mmのレンズを使用しているので、気持ちの焦りもありません。その空気感が伝わったのか、心なしか猫も安心しきった表情をしてくれています。
焦点距離:160mm 絞り:F/8.0 SS:1/400秒 ISO感度:1600
旅の終盤には、霞がかっていた空が徐々に色付きだし始めるシーンも収めることが出来ました。まるで壮大な水彩画のような富士山が水平線の向こうに現れ、その美しさに目を奪われました。
裸眼ではポツンと小さい富士山も、ファインダー越しに寄って覗くとご覧の通りの圧巻です。この美しい景色を独り占めしているようで、少し誇らしげな気持ちにもなれたのでした。
電車を乗り継ぎながら、下車した駅の周辺に広がる魅力を写真で切り取る。旅が終わる頃には、それらの思い出が重なりひとつのアルバムのような、かけがえのない物になります。
今回の僕の電車旅の相棒 TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)は、偶然必然どんなシチュエーションでも自分の撮りたい理想を叶えてくれ、道中で出会った思い出の一つ一つを優しく彩ってくれました。
写真家プロフィール

Photoli
Photoliは 写真の楽しさを広めていくために運営されているWebメディアです。
写真の撮り方やフォトスポット、写真の価値観、ライフスタイルの情報をSNS中心に発信し、写真とデザインでさまざまな価値ある事業を応援しています。
タムロンとの連載「flatt」では、「ライフスタイルとしての写真とタムロンレンズ」をコンセプトにコラムを書いています。
【写真家サイト】
- WEB:photoli.jp
- Twitter:https://twitter.com/photoli_info
- Instagram:https://www.instagram.com/photoli_info/

小川 遼 Ryo Ogawa
1996年生まれ 滋賀県出身 同志社大学経済学部卒
大学卒業後、東京を拠点にフリーランスフォトグラファーとして活動し、主にポートレートや旅、ライフスタイルの写真を得意とする。ポートレート・ファッション・商品撮影などの企業案件から、WEBメディア掲載、記事執筆、写真教室、プリセット販売など幅広く写真活動を行う。また写真オンラインコミュニティを運営。SNSの総フォロワーは50,000人を超える(2020年7月現在)
Instagram:https://www.instagram.com/ryography_713/
Twitter:https://twitter.com/ryography713
Web:https://ryoogawa-photography.com
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タムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD(Model A071)
これまでタムロンが培ってきた高倍率ズームレンズの技術力やノウハウを注ぎ込み、ソニーEマウント用の28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)は誕生しました。高倍率ズームとしては世界初となるF2.8スタートの明るさを確保。広角端28mmから望遠端200mmにいたるズーム全域においても高い描写性能を実現します。